都市の魅力を考える~ブラジル編 リオデジャネイロ編

10月31日

朝9:50のアビアンカ航空(O66004便)でサン・パウロを発ち、世界有数の観光都市リオデジャネイロへ。フライト時間は1時間。飛行機がグアナバラ湾に入ってきたとき、湾の景観や点在する島を魅せるように低空で飛んでくれた。さすがのエンターテインメント。

サントス・ドゥモン空港からタクシーで移動、セントロのイビスホテルに2泊する。街はスケールが大きい。
街

セントロのカテドラル・メトロポリターナ。ピラミッドのように斬新な形が特徴。
教会

中はステンドグラスに圧倒される。高さが106メートルある。
教会

反対側のオフィスビルに映るカテドラル。
街

フランスのルーブル美術館を模して建造された国立美術館。
街

オペラやコンサートが催される市立劇場。正面は豪華だが、横を見ると少しぼろい。今回は日程が合わず、残念ながら公演は体験できなかった。
街

地下鉄で移動し、コパカバーナ海岸へ。小学生の頃、エレクトーンで「コパカバーナ」という曲(バリー・マニロウ)を弾いて以来、一体どんな場所なのだろうと思ってきた。全長4kmにもわたるという海岸線が長くカーブしている眺めは壮観。
ビーチ

金曜日の夕方だったので人は多くなかった。歩いていると、ビーチバレーをしているのを目にする。
ビーチ

2014年のサッカーのワールドカップ・ブラジル大会の名残もあった。
街

夕食はバイーア料理(バイーア州のシーフード)のお店Siri Mole e Ciaへ行った。観光客をターゲットにしているお店は全般的に値段が高い印象を受けた。

前菜の盛り合わせ。カニ、エビが多い。カボチャペーストのようなものが気に入った。魚醤の味がしたのに驚いたのだが、魚醤の伝播について調べてみると面白いと思う。
料理

海鮮ムケカ。シーフードと玉ねぎ、トマトをヤシからとれるデンデ油とココナッツミルクで煮込んだ料理。エビ、タコ、白身魚が入っていた。ミャンマーで食べた魚カレーに似ている。ごはんと一緒に出てくるのだが、ごはんにかけ、マンジョーカ(イモの一種であるキャッサバの黄色い粉)を振りかけて食べる。日本人にはとてもとっつきやすい味だが、近くのテーブルに日本の商社のご一行がいて、デンデ油は日本人は分解酵素を持っていないため、調子に乗って食べない方がいいと話しているのが聞こえた。結局、調子に乗って食べたが、特に体調の変化は起きなかった。
料理

イパネマの地下鉄駅の壁もノリが明るい。
駅

11月1日

朝7:40、コルコバードの丘に向けて出発。バスには車掌さんがいた。降りるバス停で合図してもらった。
バス

丘へ上るトラム駅の入口。登山電車のチケットは並ばずに買えた。
駅

15分程で電車は出発とスムーズに進む。
電車

途中、湾が見えたとき、みんなが一斉にカメラを構えておかしかった。
電車

電車を降り、126段の階段を上がる。キリスト像は海抜709メートルの絶壁に立つ。キリスト像の白と青い空のコントラストが素晴らしい。
丘

キリスト像は台座を含めて38メートルも高さがあるので、全景をバックに収めて撮るにはカメラマンはこうなる。
丘

混んでいるので像の前で写真を撮るのは大変。
丘

とにかく絶景が広がる。想像していたよりもずっと美しくかつダイナミックだった。
画像の説明

360°見晴らせる先には、ポン・ジ・アスーカルなどのボコボコした山、湾、湖、白いビーチ、ホテルなどのビル群が広がっていた。
丘

先手必勝で早い時間に行って正解だった。人がわらわらと増えてきて大混雑。10:00過ぎに下山した。

登山電車の車窓から見えた果実。何だろう?
車窓

丘の麓にある教会の飾り。
街

セントロに戻って街を歩く。ビルがぴったりと隣接している。
街

カンデラリア教会はリオにおける最初の教会。1630年に建造が始まり、1811年に完成した。
教会

1993年に警官によるストリートチルドレンの射殺事件が起きた場所でもある。
教会

2013年にオープンしたMuseu de Arte do Rio(MAR)。モダンな建物と1916年に建てられた古い建物が波のような屋根でつながっている斬新なデザインの現代美術館。
ミュージアム

映像や音と組み合わせた展示がなされている。社会とつながったテーマが多く、見せ方もうまい。作品はどれも表現が力強く、ここでは生命力が抑制されていないということを感じた。

一番強烈なインパクトがあったのは、ファベーラ(貧民街)地区の建物の壁面に大きな人物画を彫ったプロジェクト。映像で紹介されていたケーブルカーが通る丘の街並み、人々の暮らしぶり、人物画に取り上げられた住民の味のある顔。荒廃した街にアートが放つ強烈なパワーに目が釘付けだった。

現代美術館は非常に面白かった。モネやルノワールと違ってこういう展示は来日しないので、ここでしか見られない。本当に来て良かった!!
ミュージアム

2016年のオリンピック開催に向けて、リオの街は建築工事真っ盛りであった。このMARのすぐ近くにもMuseu do Amanha(明日の博物館)が建築中。この新ミュージアムの構想を紹介するプロモーション・ビデオと建物の模型が置いてあったのだが、内容があまりにもビジョナリーで見ていて涙が出た。私たちは50年後にいかにあるべきかということを考えるミュージアムなのだ。テーマは人口、環境、教育、科学技術の発達などの分野を横断的にまたがる。ビデオを見て感じたのは、この国では新生児がどんどん生まれて人口が増え続けており、その若者たちにどんな教育と成長の機会を与えるかということが大きな社会的関心事であるということ。街を歩いても高齢者が目につき、長く続く老年期をどう生き、支えるかということが大きな関心事である日本のような国とは根本的に違うということを痛切に感じた。

このミュージアムはコンセプトも建物デザインも斬新すぎて「本当につくれるのだろうか?」という気もするが、こういうものを構想してチャレンジしたこと自体が素晴らしいと思う。完成は2015年末の予定だそうだが、ぜひ体験してみたい。

美術館に近い地下鉄のUruguaiana駅の周辺は市になっていた。食料品はあまりなく、衣料や生活用品の品揃えだったが、すごい人だった。正面のビルは中が空洞に見えるが、実は壁に描かれた絵なのだ。
街

お昼は地元の家族連れでにぎわうシュハスカリア(ブラジル風ステーキのお店)Majoricaへ。食べ放題ではなく、オーダー形式のお店。まず前菜のソーセージがテーブルにやって来る。オーダー率高し。
レストラン

しっかりした塩味がお肉にマッチしていて噛むとうま味がじわっとしみる。
料理

Picanha(ピッカーニャ、モモ肉)は切ってサーブされた。トレイに乗ったお肉の量が多くてびっくり。サン・パウロ以来赤身のモモ肉にだんだん慣れて来たのか、特有の味わいにハマる。付け合わせはマンジョーカとバナナを炒めたものをオーダーした。どんなものなのか想像できなかったから。バナナのねっとりに粉のカリカリ、甘さと塩味がミックスした味が意外に合う。
料理

トマトと玉ねぎを角切りにしてマリネしたお肉のトッピング。あっさり味。
料理

オリーブ、ツナ、じゃがいもなどのギリシャ風のサラダもボリュームがあった。
料理

ブラジル産の赤ワインとともに楽しんだ。
飲み物

グリル中のお肉は迫力がある。
料理

土曜日ということもあってか、地元の人は6人くらいの家族で食べに来て、時間をかけておしゃべりしながら楽しんでいる風情だった。
レストラン

食後はフラメンゴ地区からセントロまで海岸線を散歩した。市民の憩いの場として整備されているのでずっと歩いて行ける。
街

ポン・ジ・アスーカルが見えて素晴らしい眺めが広がる中を歩く。人々はビーチがいつも側にある暮らしをしているので、日本の年に一度の海水浴にやって来たというノリとは違い、がんばらない。のんびり楽しんでいる様子が印象的だった。
街

11月2日

カリオカ水道橋。今も列車がこの上を通る。
画像の説明

この日は日曜日。毎週日曜にイパネマのGenera Osorio駅の広場にヒッピー市が立ってにぎわうというので出かけた。
街

アクセサリー、革製品、布もの、みやげ物のお店が並んで大にぎわい。
市

イパネマ海岸。砂浜を素足で歩いたら気持ちよかった。波打ち際で海に足を浸してみたところ、結構水が冷たかった。日曜なので人出が多く、ビーチパラソルがびっしり並んでいた。
ビーチ

コパカバーナとはまた違う雰囲気。大通りは片側歩行者天国になっていて歩きやすい。
ビーチ

ブラジルに来たらぜひ試したかったアサイー。専門店Amazonia Solにて。スムージーのような濃度で全くくどくなくて感動的においしかった!!今まで日本でアサイー入りの商品を試してもその良さがわからなかったが、すっかり開眼した。
アサイー

ヒッピー市では、広場の四隅に食べ物屋台が出る。その中でおいしそうだったアカラジェにトライ。
屋台

お金を払って注文票を手に並ぶ。アフリカ系のお母さんたちがつくっている。
屋台

サルバドールの名物料理。豆でできた生地をデンデ油で揚げたもの(食感としては、日本の長芋と里芋を足して2で割ったような感じ。粘り気がある)の中に、オクラ、マンジョーカのペースト、玉ねぎ、川エビなどのピリ辛の具をたっぷり挟んで食べる。おいしい!特に一生がすごく気に入っていた。
屋台

夕方、アントニオ・カルロス・ジョビン国際空港を16:25発の飛行機(TAM航空JJ3187便)でイグアスへ移動した。リオデジャネイロから飛び立ったところ。入り組んだ独特の地形が見える。
地形

リオデジャネイロは素晴らしい地形、景観、そしてファベーラや治安の根深い問題を抱えつつも、ダイナミックに未来へ向けた街づくりが進んでいることがとても印象的だった。生命力が放つエネルギーを感じる街である。

ブラジルには独特のハマる要素があると思う。ブラジル大好きな人がたくさんいる理由がわかった気がした。

(2014.10.31~11.2)

続いて、イグアス編