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おまけ:MTTの若い頃の記事
ニューヨーク・タイムズの検索キーワードにMichael Tilson Thomasと入れ、1980年以前を選択すると出てきます(有料)。
弱冠28歳のマイケル青年が、ボストン響の音楽監督のオファーをお断り申し上げたその後のインタビュー記事があります。
長年続いてきたオーケストラ界の慣行(プログラミング、リハーサルのやり方、レパートリーの選択、社交面の対応などに関して)への批判が言いたい放題。若気の至り炸裂。私は指揮台のティルソン・トーマスの後ろ姿を見ていつも、「MTTよくやるなぁ」と思いますが、この記事には「よく言うなぁ」と唖然。
さらにそれよりもっと驚くのが、そんなティルソン・トーマスが30年以上もゾンビのように生き残り、今も爆弾を落とし続けているという事実。そして、言っている内容が今とほとんど同じであるということ。違うところは、髪がグレーになって眼鏡をかけていることと、今は周りの協力を得る術を身につけたことくらい。
サンフランシスコ交響楽団でやっていることが、この頃からティルソン・トーマスがやりたかったことなのだとよくわかります。
詳しくは記事をご覧いただければと思いますが、要するにティルソン・トーマスの主張は、規定路線を歩かされるのが指揮者のキャリアだと言うのなら、そんなキャリアはいらないし、そもそもその規定路線自体がナンセンスなことだらけだというもの。これに対して、いやいやあなたこそクソ生意気でしょという話。
これを読むと、長いものに素直に巻かれているドゥダメルが、かわいく見えてくる。
それにしても、検索技術の進歩により、昔の記事も簡単に読めるようになりました。新聞のようなパブリック性が強いメディアへ発言するときは、気をつけましょう。MTTのように言いたい放題やっていると、それがずっと残ります。
記事のタイトル
Backward and Upward with Michael Tilson Thomas
1976年10月3日