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ベルリン音楽祭2012のアメリカ音楽特集が充実している
2012年8月31日~9月18日に開催されるベルリン音楽祭(Musikfest Berlin)。
今年はジョン・ケージの生誕100年ということもあり、アメリカ音楽特集です。そのプログラムがとにかくすごい。曲も出演者もよくこれだけ揃えたと思います。ベルリンの都市の力を見せつけられたような気がして衝撃的。
ティルソン・トーマスもロンドン交響楽団を指揮して出演。
サンフランシスコ交響楽団の2012-2013シーズンは、ティルソン・トーマスがロンドン交響楽団とヨーロッパの音楽祭に出演するため、毎年シーズン初日に開催していたシーズン・オープニング・ガラの日程をシーズン開始後にずらすと発表していました。そこまでして出演する音楽祭とは何?しかもロンドン交響楽団の同時期に行われる音楽祭への出演予定を見ると、指揮者はどれもゲルギエフになっている。トーマスが出るのはおそらくベルリンだろうけど、なぜトーマスが必要なのだろう?と発表のとき疑問だったのですが、氷解。ベルリンがアメリカ音楽特集では、トーマスは他の仕事を全部うっちゃってでも駆けつけない訳にはいきません(というくらい、企画がすごい)。
という訳で、MTTは超てんこ盛りプログラムで参加。
MTT/LSOのプログラム
Aaron Copland:Orchestral Variations [1957]
Morton Feldman :Piano and Orchestra [1975]
Charles Ives :A Symphony: New England Holidays [1904-13]
Emanuel Ax, piano
Ernst Senff Chor / Steffen Schubert coach
London Symphony Orchestra
Michael Tilson Thomas, conductor
9月6日20時
場所:フィルハーモニー
アックスは音がきれいで、カラーにヴァリエーションがあるから、この曲にうってつけ。この1回のコンサートのために、忙しいロンドン響はどれくらいのリハーサル時間をとれるのだろう?という点にも興味がわきます。
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音楽祭のラインナップについて、詳しくはウェブサイトをご覧いただきたいのですが、どれも面白そうなプログラムです。いくつか例をあげると、チャールズ・アイヴズの歌曲を細川俊夫(!)がオーケストレーション(ケント・ナガノ)、同じくアイヴズのコンコード・ソナタの3楽章「The Alcotts」のオルガン版をキャメロン・カーペンター(!)で。ラトル指揮ベルリン・フィルのコンサート形式「ポギーとべス」は、べス役がミーシャ・ブルーガーゴスマン(!)。ロバート・ウィルソンのジョン・ケージについての講演、4人の評論家が音楽祭で取り上げられるシェーンベルクの「モーゼとアロン」について激論する“評論家カルテット”もあり。ジョン・アダムズの「ニクソン・イン・チャイナ」もベルリン初演だそう。
(2012.4.21)
【追記】
MTT/LSOコンビの出演は、グシュタードのメニューイン音楽祭もあり。
8/31、9/1
→こちら
(2012.4.23)