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MTTはアイヴズの後継者育成に本気らしい
2/20〜22に開催されたニュー・ワールド交響楽団のアイヴズのフェスティバル。
ティルソン・トーマスは自らの出番を少なくし、ニュー・ワールド在籍者、出身者を含む4人の若手指揮者を登場させ、それぞれが自分のアイヴズを披露する場になったそうです(New England Holidays Symphony も楽章毎に指揮者交替しました)。
もちろん若手指揮者には至らない点や描ききれない面もあったようですが、普段お客さんの前でアイヴズを指揮する機会はほとんどないでしょうから、貴重な経験だったのではないでしょうか。
若手にアイヴズを受け渡すことができれば、それが何よりもうれしいことだと語っていたティルソン・トーマス。今回単にアイヴズ作品を聴かせるだけではないという、並々ならぬ執念を感じさせます。
昨年バーンスタイン・フェスティバルのオープニングにティルソン・トーマスが演奏したとき、あの場にいた全員が「バーンスタインにはMTTがいて良かった」と思ったはず。演奏する人がどれだけ作品を掘り下げてくれるか、そういう存在がいるかいないかは、作品が残るかどうかの分かれ道なのだと思います。
これからもMTTの伝道活動(?)は続くのでしょう。
なお、初日(20日)は空席が目立ったそう。ニュー・ワールドのお客さんは、サウスフロリダでも最もいろんなプログラムについてきてくれる人たちなそうですが、それでもアイヴズだけというのは集客が難しかったようです。それを考えるとサンフランシスコは驚異かもしれません。
【フェスティバルについての過去記事〜プログラムなどの詳細】
In Context Festival 今年はアイヴズ
【レビュー】
マイアミ・ヘラルド
写真のMTTは顔がシミシミ(サンフランシスコとマイアミの明るい太陽の下で暮らしているから?)パブリシティ用の写真は修整されている。こちらが実態。
サウスフロリダ・クラシカル・レビュー
(2009.2.23)